江戸城本丸跡地に正午を知らせる大砲がありました。昔は正午がいつかということを知るのは簡単なことではなかったのです。そのため、明治四年九月九日から皇居内の旧本丸跡で正午を知られる大砲を討つこととし、兵部省(陸軍省の前身)が行なうことになりました。皇居内にあった中央気象台の隣地の広場に大砲をすえ、天文台からの電信の合図で発砲したといわれてます。
大砲のひびきから俗に「ドン」という言葉で呼ばれるようになりました。当時は東京市の隅々まで音がとどいたと言われてます。
大正11年9月からは、陸軍省にかわり東京市の手で引き続き行われ、サイレンによる時報が始まる昭和初年まで実施されていました。
半日で終わることを「半ドン」と言ったのはこのドンがその語源になったと言われてます。
大砲は青銅製で、長さ3,36m、直径13.7cmありました。現在はは東京都立小金井公園内の「江戸東京たてもの園」に保存してあります。
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