JR市ケ谷駅の北西、外堀の上に架かる市ケ谷橋は、かつて市ヶ谷門があった場所です。橋のたもとの石垣には普請した大名の刻印を見ることができます。発掘された石垣の一部は、東京メトロ南北線市ケ谷駅構内の「江戸歴史散歩コーナー」に展示されています。
市ヶ谷門は、寛永13年(1636)美作国津山藩主の森長継が築きました。通常の枡形門は、橋を渡り高麗門に入ると、左右いずれかの渡櫓門から出ます。市ヶ谷門は、地形から左右に渡櫓門を設けられず、左斜めに直進して通り抜けました。枡形の周りは、広小路でそれを囲むように旗本屋敷が立ち並んでいて、左正面に渡櫓門がありました。市ヶ谷見附の周辺に多くの桜が植えられ桜の御門と呼ばれた名所でした。
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