豆腐地蔵尊は、慶安2年(1649)に大澤孫七郎が建立したと伝えられる石造の地蔵菩薩立像です。台座には「西国秩父坂東供養」と刻まれています。 この地蔵尊には次のような伝説が伝えられています。 昔この辺りのによこしまな商売で評判の悪い豆腐屋がありました。この豆腐屋に毎晩定刻に同じ豆腐を買いに来る坊さんがいました。ところが朝、主人が売り上げを調べると必ず樒(しきみ)の葉が2・3枚入っていました。豆腐屋は、狸か狐が坊さんに化けて悪戯していると思い、ある夜、豆腐を買いに来た坊さんの手を包丁で切りつけました。血痕をたどり後を追うと、この地蔵堂の前に出、中をのぞくと微笑をたたえた地蔵の姿がありました。驚いた豆腐屋は以後行いを改めたと伝えられています。
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