伝通院の入り口左側にひっそりと建つ石柱があります。門前を通る多くの人々はこの石柱にまったく気が付かずに通り過ぎていきます。 幕末の文久三年(1863年)2月4日、新撰組の前身となる浪士隊が山内の塔頭・処静院(しょじょういん)で結成されました。山岡鉄舟・清河八郎を中心に近藤勇・土方歳三・沖田総司・芹沢鴨ら250人が集まったと言われています。当時の処静院住職琳瑞は尊皇憂国の僧だったため、浪士隊結成の場に寺のお堂を貸したと思われます。後に佐幕派の武士により暗殺され、処静院は廃寺となり、現在は「不許葷酒入門内(くんしゅもんないにいるをゆるさず)」のこの石柱を残すのみです。なお、清河八郎と琳瑞和上の墓所は、伝通院内にあります。
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