源覚寺は浄土宗のお寺で、通称こんにゃく閻魔と呼ばれています。寛永元(1642)年に定誉随波(後に増上寺第18世)が開山しました。参道の正面に閻魔堂、左に鉄筋コンクリート7階建てビルの本堂兼庫裏があります。江戸時代には四度ほど大火に見舞われ、特に天保15年(1848年)の大火では本堂などがほとんど焼失したといわれています。しかし、こんにゃくえんま像や本尊は難を逃れました。その後は、関東大震災や第二次世界大戦からの災害からも免れました。現在の本堂は1979年に再建されたものです。 こんにゃく閻魔 木造閻魔大王坐像は区有形文化財です。100.4cmのヒノキ寄木造りで鎌倉時代の作です。寛文12(1672)年に仏師竹内浄正が修理してます。玉眼嵌入。右目部分が割れて黄濁しています。 宝暦の頃(1751~61)眼病を患った老婆が思い余って閻魔大王に21日間の祈願を籠めたところ、夢枕に大王が現れ「われの両眼のうち、一つをえぐり取って汝に授くべし」と語りました。そして夢のお告げの通り、老婆の眼は満願の日に完治したのです。老婆は大王の慈悲に感謝して、改めて本堂の像を見ると大王の右眼が盲となっていたので、以来老婆は好物の「こんにゃく」を断ち、それを供えるようにしたというのが、こんにゃく閻魔の由来です。
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