水神社の創建年代等は不詳です。いい伝えによれば、水神が八幡宮社司の夢枕に立って、「我水伯(水神)なり、我をこの地にまつらば堰の守護神となり、村民をはじめ江戸町ことごとく安泰なり」と告げたため、ここに水神を祀ったと伝えられています。『江戸砂子』に、「上水開けてより関口水門の守護神なり。」と記されています。日本最古の神田上水は徳川家康の命により大久保藤五郎によって開かれました。井の頭池を水源とし、神社の前を流し、すぐ下流の大滝橋あたりに堰を築き、水位を上げて上水を水戸屋敷に入れ、樋(といで地下を神田や日本橋方面に流しました。上水の恩恵にあずかった神田、日本橋方面の人たちの参詣が多かったといわれます。また、このあたりは田園地帯で、清らかな神田上水が流れ、前には早稲田田んぼが広がり、後には目白台の椿山を控え、西には富士の姿も美しく眺められて、江戸時代は行楽の地でした。
MAP
〒112-0015 東京都文京区目白台1丁目1