願行寺は浄土宗の寺院で既成山願行寺と言います。本尊は阿弥陀如来です。鎌倉の光明寺の八世長蓮社観誉祐崇によって開創されました。観誉は寛正3年(1462年)に品川の海辺に念仏聖が結ぶ庵があったのを文明年間にこの地に移したとのが始まりとのことです。江戸時代の願行寺は地蔵堂・弁天堂・鐘楼があり、塔頭として顕性院・正聚院・長松庵・月庵・林庵の五院がありましたが今日はその面影は残されていません。 現在は京浜急行高架が境内の真ん中を通り抜けています。 このお寺が有名なのは承応元年(1652)に開眼した地蔵堂です。安置されている地蔵菩薩は俗に「しばり地蔵」と呼ばれています。 病に苦しむ人が来て荒縄で縛れば、ご利益があると信じられていました。地蔵は縄に縛られて立っています。 現在の像は天保12年(1841年)に再建されたもので、地蔵の首が外せるようになっています。現在は願をかける人は首を持ち帰って祈願し、病気が治ると首を二つにして奉納するようになっています。
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