正泉寺(しょうせんじ)は、浄土宗の寺です。 1572年(元亀3年)、存冏によって開山されました。下総国相馬郡(現・千葉県・茨城県の一部)に位置し、「泉応院」という名称でした。1590年(天正18年)、徳川家康の江戸入府とともに江戸に移転し、「正泉寺」に改称しました。江戸内を移転し1653年(承応2年)に三田台町(港区高輪)に落ち着きました。明治末期から大正初期にかけて、現在地に移転しました。 式亭三馬(1776~1822) 式亭三馬は、江戸後期,黄表紙,洒落本,滑稽本,合巻の分野で活躍した戯作者です。 本名菊地太輔,字は久徳。通称は西宮太助。江戸浅草田原町生まれ,のち本町2丁目(日本橋室町三丁目)に移り,家業の薬屋を開いていました。 本町庵・四季山人そして式亭三馬等のペンネームを持ちました。才覚に優れ1749年の『侠(きやん)太平記向鉢巻』で訴えられ、奉行所で有罪となっています。このことがかえって江戸で評判をとりました。江戸庶民の感性は今と同じようです。 歴史の教科書に登場する『浮世風呂』・『浮世床』は江戸人らしいテンポで,市井の片すみに明るく生きる小市民を描き,その細やかな描写,快い会話は風俗資科,言語資科として貴重なものです。 なお、墓石の赤字の「る」はるの字を崩した馬の字は三馬が経営していた薬屋の商標です。
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