中原街道が呑川(のみかわを渡る石川橋のたもとに大型の石柱が立っています。石柱は「石橋供養塔」で、安永3年(1774)11月に造立されたものです。 建立したのは雪ヶ谷村の人々で、浄心という僧侶を中心にした6人によるものです。左面に「荏原郡雪ヶ谷村 本願主」とありその下に名前が刻まれています。その上部に、「照光山十二世 日善」と記されています。東雪谷にある照光山円長寺の僧侶のことです。下に花押があります。正面に「何妙法蓮華経」と記されています。この辺りは池上本門寺の影響を受けていることが解ります。 250年前にはこの場所に石橋が架けられました。石橋の安泰と通行人の安全を祈って、石橋供養塔は建立されました。交通上の安全祈願だけを目的とし、一般的な、民間信仰の供養塔を兼ねたものでない供養塔は大変珍しいです。
MAP
〒145-0061 東京都大田区石川町2丁目8