妙福寺(みょうふくじ)は、日蓮宗のお寺です。もともとは洗足池の池畔にあった鎌倉時代に創建された「御松庵」という庵に由来します。弘安5年(1282)、日蓮がに身延山から、武蔵国(現在の東京都)・池上にある池上宗仲の館(現在の池上本門寺)に向かう途中に、近隣の大池(千束池。現在の洗足池)にさしかかりました。日蓮は、休憩を取り、傍の松の木に法衣をかけて(後にその松は「袈裟かけの松」と言われた)、池の水で手足を洗いました。(これに因んでこの池を洗足池と言われるようになりました)すると、池から七面天女が現れたと伝えられています。後にこのことを記念しようと七面天女を安置するお堂を建てたのが「御松庵」の始まりです。 一方妙福寺は日慈が、現在の中央区の日本橋馬喰町に寛永年間(1624-1644)以前に草創したお寺です。1657年の明暦の大火で本堂などが焼失し、浅草に移転しました。1923年の関東大震災で焼失して、1927年に当地に移転しました。御松庵と合併という形で、再建されました。 祖師堂(旧七面大明神堂)登録有形文化財 天保4年(1833)に再建された七面大明神堂で木造平屋建、瓦葺、建築面積53㎡です。 馬頭観音 馬頭観音は、天保11年(1840)に馬込村千束の馬医師や馬を飼っている人々によって、馬の健康と死馬の冥福を祈って立てられたものです。 馬頭観音の下の台石には道標が刻まれています。正面「北 堀ノ内・碑文谷 道」、左面「東 江戸中延」、背面「池上・大師 道」、右面「丸子稲毛」と記されています。元は中原街道と碑文谷から池上至る道の交差するところにあったと考えられます(現在の環七と中原街道の交差する南千束交差点あたり)。
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