照善寺(しょうぜんじ)は、浄土宗のお寺です。天正14年(1586)、相蓮社廣誉全公によって開山されました。寛永16年(1639)伽藍が完成し、「照善寺」と称することになりました。 当寺の寺宝に人物埴輪があります。近くにあった「観音塚」から文化14年(1817)に出土したもので、土中から出現した観音菩薩像「土器十一面観音」として崇められることになりました。「観音塚」という古墳名も観音菩薩視された埴輪に由来します。かつては、この観音塚の上に小さな観音堂を設け、大きめの木造観音菩薩像の胸部の蓋を外すと、胎内仏となった土器観音が拝めるようになっていました。現在は観音堂ごと照善寺に移されています。 境内の左右に古い石燈籠が立っています。二つの燈籠は同じ時に造立されたもので、対の石燈籠です。石燈籠は、文政3年(1820)霜月(11月)に造立されたものです。竿部にはどちらも観世音菩薩當村と記されています。石仏群の左端のひときわ大きな2基の石仏があります。2基とも庚申講中により造立されたものです。右の石仏の尊像は阿弥陀如来像です。阿弥陀如来庚申塔は寛文12年(1672)12月に造立されたものです。庚申塔には「石佛造立旨趣者」「為庚申供養成就」そして講衆十人と記されています。 左の石仏は地蔵菩薩立像です。地蔵菩薩立像庚申塔は寛文5年(1665)7月に造立されたものです。。庚申塔には「於當寺地蔵建立趣者」「為庚申講供養成就也」と記されています。下部には落合氏、長氏の願主名が記されています。
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