粕谷村地蔵尊 この場所は北西から東南へ品川用水が流れていたところです。分岐する北への道は芦花公園駅前から甲州街道へ繋がります。この念仏堂は江戸時代に存在していたと伝えられ、何度か建替えられているとのことです。この品川上水脇の念仏堂の場所は江戸時代には共同集荷場があったりして村の中心的な場所でした。 堂内には5体の石仏が祀られています。手前右は造立年不詳の丸彫地蔵立像で風化が激しく文字もほとんど読み取れません。手前左は板状駒型庚申塔で安永7年(1778)11月に造立されたものです。庚申塔は、青面金剛像に邪鬼、二鶏、三猿の図柄です。また、粕谷村講中の銘があります。 奥右側は板状駒型庚申塔で、元禄9年(1696)10月も造立されたものです。庚申塔には、青面金剛像に三猿が彫られています。 中央は舟形光背型地蔵菩薩像です。地蔵菩薩像ですが右上に「奉造立供養庚申 粕谷村」とあるので庚申塔です。この船形光背型地蔵菩薩像は宝永7年(1710)10月に造立されたものです。 そして後列左は如意輪観音像です。如意輪観音像は元禄4年(1691)10月に造立されたものです。如意輪観音像には、「念仏講供養同志 施主18人」と記されています。
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〒157-0063 東京都世田谷区粕谷3丁目33