江戸五色不動の1つである目青不動が世田谷区にあります。お寺の正式名は竹園山最勝寺の教学院です。 最勝寺は慶長九年(1604年)玄応和尚の開基により江戸城内紅葉山に建立されたと伝えられてます。明治41年(1908年)青山から移転しました。 本尊は阿弥陀如来で恵心僧都の作と伝えられます。また、不動堂の目青不動は東都五色不動の一つとして有名です。境内には、相州小田原城主大久保家歴代の墓、南画家岡本秋暉、その子岡本碧厳等の名家の墓があります。 さて「目青不動」ですが、当初麻布谷町にあったという観行寺の本尊であったものが、同寺の廃寺にともない教学院に遷されたものです。華厳経巻七・賢首菩薩第八に説かれるところの天上界と地上界の間にたなびく青い雲の色に基ずく不動尊であることから、天と地の連絡をしてくださるといわれ、いつしか「縁結びの不動」として信仰を集めています。 目青不動は慈覚大師円仁の自作の尊像とされ、秘佛として厨子に納められており公開されていません。前立の不動尊は、座高一メートル余りの青銅製で、寛永11年(1642年)の銘があります。丸顔で上下の牙歯がなく、微笑を湛えている様に見え、えくぼが女性的と言われてます。
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〒154-0004 東京都世田谷区太子堂4丁目15−1