左側の大きい方の地蔵尊は、正徳五年(1715年)に建立され、「奉供念仏講中 上鷺宮村願主篠氏敬白」と刻まれています。念仏講とは、村の人が寄り合って念仏を唱えた信仰集団で、加入している信者を講中といいました。右側の地蔵尊には「多摩郡上鷺宮村 篠大右衛門」の文とともに、現世だけではなく、来世での幸せをも祈願した「二世安楽」の文字が刻まれています。地 大小二体の地蔵尊には次のような信仰の話が伝えられています。 この地蔵に祈願する人は、白装束で真夜中に祈りながら右側の小さい地蔵を倒します。すると大きい地蔵は、倒された地蔵を起こしてほしいために願いごとを聞き届けてくれるといわれ、願が叶ったら、自分の手で小さい地蔵を起しに行きます。 このような祈願のしかたは、昭和三十年頃まっで続いていたそうです。
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〒165-0031 東京都中野区上鷺宮1丁目2