この地を流れていた小川は、くろんぼ川という名前でした。川のほとりに化け物が出没し、土地の人々が恐れていました。村人は何かの祟りと考え、辻の塚のあった場所に、供養のために庚申塔を建てたと伝えられています。 唐破風笠付角柱型庚申塔は、青面金剛像、邪鬼、三猿の図柄です。台石に「奉造立庚申尊像 元文5年(1740)」と記されています。さらに台石の左右に、「右 中村みち、左 中野道」とあり、道標を兼ねていました。 くろんぼ川は清谷寺の北側を北西から流れ、妙正寺川に注いでいましたが、明治時代に失われています。