永福寺(えいふくじ)は、曹洞宗のお寺です。大永2年(1522)、秀天慶実によって開山されました。永福という地名は、永福寺に由来し、かつては「永福寺村」という村でした。天正18年(1590)、小田原城落城のおり、後北条氏の家臣の安藤氏が当寺を頼って落ち延び、永福寺村の開拓に従事しました。 墓地の裏口、永福稲荷神社の門脇に三基の石塔があります。 左 笠付角柱型庚申塔は、青面金剛、二鶏、三猿の図柄です。庚申塔は、天和元年(1681)11月に造立されたものです。中央 五輪塔型庚申塔は、高さ137㎝、正保3年(1646)に造立されたもので杉並区最古の庚申塔です。庚申塔には、武刕多東郡養福寺村の銘があります。多東郡は江戸時代以前の区割りで、鎌倉時代から室町時代は東京の西部は多西郡と多東郡に分かれていました。多東郡は多摩地区に加えて杉並区、中野区、世田谷区の一部を含んでいました。 庚申塔は当初、永福1-27にあった修験儀宝院(廃寺)にあり、昭和30年頃移設されました。右 舟型地蔵菩薩立像は、元禄4年(1691)に造立されたものです。裾脇に16人の願主銘が彫られています。
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〒168-0064 東京都杉並区永福1丁目25−2