笠付角柱型の庚申塔は、嘉永7(1854)年に造立されたものです。番場稲荷の坂を上って台地の尾根に続いた道が、円福寺からの道に出合うこの辺りは西台村一つ目という土地であったため、古来「一つ目庚申」と呼ばれています。 耳病の御利益があるというのでいつからか「みみ地蔵」とも呼ばれるようになりました。 庚申塔のある祠の横には多くの柄杓が奉納されています。これは耳垂れ(中耳炎)に罹ると願をかけ、治るとお礼に柄杓に穴を空けて納めたものです。 三角の笠は後の時代につけられたものと思われます。本体の石材は砂岩なので風化が著しいです。庚申塔には、「田端」という文字と「西台邑」という文字が右面に記されています。庚申塔は、青面金剛像、二鶏、邪鬼、三猿の図柄です。願主内田弥市右衛門と記されています。
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