円明院は、真言宗豊山派のお寺です。正式名称は慧日(えにち山西光寺です。本尊は不動明王です。文亀元年(1501年)賢栄阿闍梨が創建しました。これは大正4年に発見した板碑に刻まれていたことによります。またこれと一緒に発見された板碑に八臂弁財天図像もあって、これを穴守弁財天として祀っています。本堂および山門は文化七年(1810年)建立のものです。参道に血の道地蔵尊(いぼ地蔵)があります。 穴守弁天は本堂の真裏の崖にあります。大正2年村道改修のため裏山から採土したところ、高さ2m、幅1m半、奥行20mの横穴がボッカリと開き両側壁面に蓮華片模様が刻まれ、奥上段に文亀元年(1501年)の年号と弁財天を彫りこんだ板碑ほか数種の板碑が奉安されていたのです。板碑は毛線刻で極めて珍しく、美術的価値も高いものです。人々は「穴守弁天」と称え、同4年に盛大な供養をしました。戦時中はアメリカ軍の空爆を避けるため防空壕に用い、本尊を安置したりもしました。戦後崩落の兆しを見せたため穴を塞ぎ護壁工事をして、穴の部分に祭壇を設けました。現在この前に七福神の石像が石台の上に置かれていますのですぐわかります。
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