氷川台の氷川神社は、長禄元年(1457年)渋川氏が足利氏との戦いの途上、武運長久を祈って建てたと伝えられています。古くからの下練馬村の鎮守でした。社伝によると、もとは石神井川付近の、泉が湧きでていた「お浜井戸」のところにあり、毎年4月9日の春祭りの日にお浜井戸まで、神輿の渡御が行われていました。これを「お里帰り」といいます。現在でも「鶴の舞」などの伝統的行事と共に地域の人々から親しまれています。 氷川神社の狛犬は、獅子型で対をなしており、いずれも高さ60cmの小さな石造物です。向かって左側の植え込みの中に隠れている「吽形像」の台石の背面には、「天明七年(1787年)」の銘があります。巻毛が短く可愛らしく表現されている点で珍しく、彫刻作品としても大変優れたものといえます。練馬区内の神社に残る狛犬としては最古のものです。 角柱型水盤は、幅50cm、奥行46cm、高さ61cmの石造物です。正面に「延享4年(1747年)下練馬上宿」の銘があります。角柱型の水盤は少なく、区内神社に残る唯一のものです。
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〒179-0084 東京都練馬区氷川台4丁目47−3