石神井川は供養塔の100mほど南東を流れています。しかし近年までこの地域では石神井川は二つの流れに分かれていました。この供養塔のある交差点はその北側の流れに掛かる旧道の宮田橋があった場所です。 右の小さな角柱が宮田橋敷石供養塔です。文化4年(1807)9月に清戸道を利用する大勢の人々が寄進した敷石の完成記念と交通安全を祈願して建立されました。昔この辺りは湿地帯で、農作物の運搬に難渋していました。供養塔には地元だけでなく埼玉県の村名も見られることから多くの清戸道利用者が協力したことがうかがえます。そして、農産物の輸送路として清戸道は人々にとって重要な道だったことがこの小さな角柱が教えてくれます。 唐破風笠付角柱型庚申塔は、日月、青面金剛像、邪鬼、二鶏、三猿の図柄です。「奉供養庚申二世安樂祈所」「武刕豊嶋郡上練馬高松村 施主廿六人 敬白」と記されています。庚申塔は、正徳5年(1715)に造立されたものです。
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