吉祥寺通りを北上して青梅街道を新宿方面に進んで間もなく左手(北側)に小さなお堂があります。 この地は旧関村です。村の中程を東西に走るのが青梅街道です。この街道沿いが村の中心部でした。お堂の北側の地名を地蔵裏と呼びました。かんかん地蔵の裏手という意味です。 堂宇の中に3基の古い石仏が祀られています。 「新編武蔵野風土記稿」には「祈願をなすもの石にて打てばかねの音あるをもて、かんかん地蔵とも言う」と記されています。 体の悪い部分を石でたたくと回復すると伝えられています。このため、たたきつづけられたお地蔵さんは衣の袖に穴が開き、近年修理されました。大きな地蔵で見ごたえがあります。 お堂中央の丸彫地蔵がかんかん地蔵で、正徳元年(1711)11月の造立とされています。 右の石仏は胎蔵大日如来坐像です。胎蔵大日如来坐像は享保14年(1729)10月に造立されたものです。「奉▢大乗妙典二世安樂處」「武州豊嶋郡関村 法名道譽」と記されています。 左の笠付角柱型の石仏は勢至菩薩像です。笠付角柱型勢至菩薩像は、寛保元年(1741)8月に造立されたものです。台石には「田中氏 講中 拾四人」「武刕豊嶋郡関村」と記されています。
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