高稲荷神社は、文政5年(1822)の頃、下練馬村三軒在家の守護神として、勧請されたものと伝えられています。 伝説によると、昔神社の下の公園のところは薄暗い大沼で、そこに大蛇が棲んでいました。秋になると紅葉が美しく、遠方から人々が紅葉狩りにくる場所でした。この近くの旧家篠家の若者も、釣竿を担いで毎日のように魚獲りにやってきていました。実はそれは口実で、紅葉狩りに来る美しい娘に会うためだったのです。ある日その娘がいないので、心落ち着かなくなってうろうろ徘徊していると、沼の奥の方に佇んでいる娘を発見、我を忘れて駆け寄ると慌てたためか足を取られて沼に落ち溺死してしまいました。村人たちは若者が大蛇に見込まれて沼に引きずり込まれて命を落としたと考え。その霊を慰めるために祀ったのがこの高稲荷とのことです。 神社の斜面林のすそは、旧石神井川が蛇行して流れていた所です。昭和の初め、川の改修の際に埋め立てが行なわれ、今では児童遊園となっています。この公園はお花見の場として親しまれています。毎年、花見時には神社の境内に出店も出て、たいへんなにぎわいをみせています。
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〒176-0002 東京都練馬区桜台6丁目25