この経塚には、宝永2年(1705)の塚碑が残されています。六万部とは法華経28品を繰り返し六万回唱えることです。宝永2(1705)年この地に長勝寺の智性院日座聖人がここに国土と人々の安寧を祈り題目を埋めたことが石碑に記されています。 六万部経塚(題目塚) 六万部とは法華経二十八部を繰り返し六万回に亘って唱える意味で「六万部経塚」の名の由来もここにある。寿福山長勝寺の第一世智性院日座聖人は千七百五年(宝永二年)国土の平和と、皇室の行く末の平安とこの土地の住民並びに檀信徒の末長き幸せを祈願し、小石に題目を書写してこの土地に埋めたとされる。日座聖人と聖人が始めた題目講の信者は、昼夜の別なく法華経を読誦しその法聲は周囲に響きわたって、多くのものの信仰を集めるに至ったという。以来土地の者は、この地を六万部と称し、諸願の達成を願うところとなった。 古くからある塚碑には、「宝永二年霜月十三日立」とある。平成三年長勝寺第四十二世・慈海院日和上人の時代にこの経塚を整備再建し、「南無妙法蓮華経」の題目を書写した法塔が建立されることになり、改めて世界平和、国土安穏、法華経弘通、参詣者の諸縁吉祥心願満足が祈念された。「南無妙法蓮華経」とは、天地一切を貫く「真理」であり、万物の母なるものである。この前に一切の宗派なく、われも他人もともに絶対平等の命を現すことができる。この法塔功徳が万人に至ることを祈るものである。この一大事業が成し得たことは母なる妙法と父なる釈尊の加護と感謝し、またこの再建に助力を寄せた多くの方々に厚く御礼の意を表し、その名を法塔の基盤に永く記すものである。
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