正法庵(しょうぼうあん)は、曹洞宗のお寺です。現在は尼寺です。元禄年間(1688年~1703年)、黄山春鶯によって開山されました。しかし地震で荒廃してしまい、事実上廃寺となりました。1805年(文化2年)、智生尼と智苗尼という二人の尼僧が当地を立ち寄り、この廃寺の存在を知って中興することを決意し、村人からの浄財を募って寺を復興しました。それ以降、尼寺となっています。 歴代庵主は教育や文化の造詣が深く、特に第三世智恵諦定尼は曹洞宗尼僧の指導のみならず、村人の教育も志し、1853年(嘉永6年)に寺子屋を創設しました。明治時代の学制により、私立小学校となり、明治20年公立中谷尋常小学校が誕生するまでの34年間、村民子弟の教育に貢献しました。この頃の尼僧自らの手書き教科書や机が保存されています。 六角堂 本堂左手の観音堂に納められています。直径約1.2m、高さ2.5mの丹塗りの堂で中に100体の極小観音と1000体の超極小観音が納められています。芝の青松寺から贈られたもので「天保八年七月二日再建修覆依発願」などの墨書きがあります。その他百番の観音像群・阿弥陀如来・薬師如来・釈迦三尊・本尊釈迦如来などの仏像が多くあります。 大乗妙典二千部供養塔 境内に入るとすぐに右手に背の高い石仏があります。台竿部分には「大乗妙典二千部供養塔」と書かれていいます。幕末の慶応3年(1867)4月に造立されたものです。
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